ヒトの体の中には約100兆個以上の細菌が生息しており、そのうち90%がおなかに存在すると言われています(※1)ところが、各細菌の種類と割合は個人ごとに違い、また季節や年齢によっても変わってきます。
細菌には大きく分けて、乳酸菌やビフィズス菌などの「善玉菌」、ブドウ球菌やウエルシュ菌などの「悪玉菌」、善玉菌と悪玉菌のバランスで優勢な方に傾く「日和見菌」の3種類があります。年齢が上がるほどに「悪玉菌」が増えると言われていますが、食生活や運動習慣、睡眠時間、水分摂取量など様々な要素に影響を受けるので単純に年齢のせいにもできません。
また、人それぞれ持って生まれた体質も違いますので、善玉菌の中でも合う菌と合わない菌があります。
乳酸菌を含む食品、と言っても、生きている乳酸菌と死んでいる乳酸菌を含む食品があります。たとえ死んでいる乳酸菌(死活菌)であっても、その人の身体に合っているのならば有効なのです。
発酵食品を食べる時は、どれを食べたら調子が良かったか、意識して摂るのもポイントです。また、細菌はおなかに入ってきた食物を栄養分として増えますので、善玉菌のえさになりやすい食品をバランスよく摂ることが大切です。食事については、別の回でまた詳しくお伝えします。
※1モダンメディア60巻10号2014 平山和宏氏「腸内細菌叢の基礎」