食べたものを分解し、水分と栄養素を吸収し、不要なものを出す。
おなかの役割は、シンプルに表現すればこれにつきます。ただし、その過程には独自のメカニズムが働いています。
おなかでは、ほぼ2日で細胞が入れ替わっています。皮膚の細胞が約1ヶ月と言われていますので、相当なスピードです。食物を始め、口から取り入れた様々なものと触れるので、身体に有害な物質に接する機会も当然多く、常に危険と隣り合わせの環境です。そのため、短期サイクルで再生を繰り返しています。
また、おなかは口から食物が入ると、自ら動く神経反応を行います。自らの意志とは関係なく、独立した動きで消化・吸収の役割を果たしています。
便の状態は、おなかの状態を映す鏡のようなものです。
便の内訳は6~8割が水分、残りは細菌、食べかす、粘膜の細胞がそれぞれ1割ずつを占めます。きれいなバナナ型、少し浮いてくる程度で色はキツネ色が理想的な便とされています。硬すぎたり、下し気味だったりするときは、おなかの中でバランスが崩れていたり、働きが鈍ったり過敏になっているサインです。毎日の便をチェックすることが、おなかの健康を図るバロメーターになります。